『Collaboration Patterns』
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コラボレーション・パターンとは
コラボレーション・パターンの読み方
パターン・ランゲージ
プロジェクト紹介
『時を超えた建設の道』 (クリストファー ・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1993) 『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』 (クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1984) 『オブジェクト指向における再利用のための デザインパターン』 (Erich Gamma, Ralph Johnson, Richard Helm, John Vlissides, 改訂 版, ソフトバンククリエイティブ, 1999)

パターン・ランゲージの考え方

コラボレーション・パターンは、「パターン・ランゲージ」という考え方にもとづいてつくられています。パターン・ランゲージは、建築家のクリストファー・アレグザンダーが提唱した知識記述形式です。アレグザンダーは、建物や街の形態に繰り返し現れる法則性を「パターン」と呼び、それを「ランゲージ」(言語)として記述・共有することを提案しました。彼が目指したのは、街や建物のデザインについての共通言語をつくり、誰もがデザインのプロセスに参加できるようにすることでした。

パターン・ランゲージでは、デザインにおける多様な経験則をパターンという単位にまとめます。パターンには、デザインにおける「状況」と「問題」、そしてその「解決」の発想がセットになって記述され、それに「名前」が付けられます。パターン・ランゲージの利用者には、自らの状況に応じてパターンを選び、そこに記述されている抽象的な解決方法を、自分なりに具体化して実践することが求められます。

パターン・ランゲージを記述・共有する意義は、大きく分けて二つあります。一つは、熟練者がもつ経験則を明文化しているので、初心者であっても、洗練されたやり方で問題解決ができるようになるという点です。もう一つは、デザインに関する共通の語彙(ボキャブラリー)を提供するので、これまで指し示すことができなかった複雑な関係性について簡単に言及できるようになるという点です。

このようなパターン・ランゲージの考え方は、建築の分野以外でも、ソフトウェア開発を始めとして、インタラクション・デザインや組織デザイン、教育のデザインなどに応用され始めています。パターン・ランゲージの考え方は、実践知を共通言語化する方法として、今後もいろいろな分野へ応用されると考えられます。

本冊子で示した「コラボレーション・パターン」は、創造的なコラボレーションのためのパターン ・ ランゲージです。ぜひ、コラボレーション・パターンを自らのコラボレーションのデザインに活かすとともに、パターン・ランゲージという知識記述形式の可能性についても考えてみてほしいと思います。


●『時を超えた建設の道』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1993)
●『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1984)
●「パターン・ランゲージ 3.0:新しい対象 × 新しい使い方 × 新しい作り方」(井庭 崇, 情報処理, Vol.52 No.9, 2011)


※なお、パターン・ランゲージの考え方やその制作方法については、本プロジェクト代表の井庭崇 慶應義塾大学総合政策学部准教授の授業が iTunes U や SFC-Global Campusで公開されています。興味がある方はこちらもご覧ください。→ 「パターンランゲージ 2010」@iTunes U / 「パターンランゲージ 2011」@SFC-GC